僕は絵本作家だ 言葉の力を信じている

2015年7月27日 南砺移住50日目

福光は南砺市立中央図書館にて
大人から子どもへ読み聴かせる絵本

処女作「ほんの小さな物語」
挿絵 谷村 友
物語 伊㔟谷 千裕

第二作「太陽と月の歌」
画家 多田 知史
物語 伊㔟谷 千裕

展示していただける事になりました

えほんのコーナーなのか
青少年図書のコーナーなのか
アート書のコーナーなのか
新着本のコーナーなのか
はたまたビニールでコーティングするべきか
紙の温もりを触れられるようにするべきか
貸し出し可能にするべきか
図書館のみでの読書にするべきか
僕の絵本の魅力が最も輝ける方法を
これでもかってくらい親身に考慮してくれた
館長の若田さん
図書主任の本田さん
心からありがとうございます

僕の描く物語はファンタジーだ
現実を突き詰めて突き詰めた
その先に広がる超現実主義の向こう側

そこには不幸な境遇の人間が
そこには惨めに打ちひしがれる人間が
そこには眼を覆いたくなる卑怯な人間が
そこには報われない人間が
それでも種を蒔く

あまりにも狂った出来事が
平然と起こる世界に
染まってなるものかという抗い

いつか眺めて心奪われた
水平線に沈む夕陽の処へ
希望の旗を掲げたいのだ

僕は絵本作家だ
言葉の力を信じている

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人間と人間が 心の底から笑顔でいる光景を 少し離れたところから眺めるのが 僕は好きなんだ

2015年7月26日 南砺移住49日目

朝早く
僕が暮らす大鋸屋村の
草刈り掃除に参加

真夏の太陽 燦々と
むせる蒸気 草いきれ

触った事もない草刈り機を
組長の山土さんから指導してもらった
刃を地面に平行にすることや
回転する方向に合わせた動作や
刈った草が溝につまらないように
撒き散らすテクニックなど
役に立つ技能がひとつ増えて
あの顔も この顔も その顔も
見渡せば
どの顔も額に汗を流す嬉び
少しくらいは僕も
村人の顔付きに成れただろうか

この日がやってきた
待ち遠しかった
大鋸屋村の熱おくり納涼祭
村人のほとんどが集結しての大宴会
生ビールで乾杯し
熱燗で迎え入れられ
僭越ながら
皆様の前で御挨拶をさせていただいた

生きているというより
生かされている
成れない土地での暮らしが
毎日こんなにも充実した日々であるのは
いつも頭の片隅で
僕を気にかけてくれる村人のおかげなのだ
恩義に報いるのは人としての道理

今日という日は
もう死ぬほど喰って
死ぬほど飲む事にした

鮎の塩焼きのあまりの美味しさ
頭から骨から内臓から尾びれまで
10匹以上はペロリと平らげ
岩魚の骨酒の盃を呑み交わし
僕はほろ酔いになり
夜風にあたりに外へ出る

人間と人間が
心の底から笑顔でいる光景を
少し離れたところから眺めるのが
僕は好きなんだ

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哲学的には答えは無数にあり 数学的には答えはたったひとつ

2015年7月25日 南砺移住48日目

TED x Himi
「魚釣&魚捌きアクティビティ – go fishing – 」

釣り針に餌を付け
海を泳ぐ魚を釣り
生きたまま捌いて
美味しく命を食す

その時 一匹の小さな魚が釣れた
「この魚どうする?」
「食べるー」
「小さくて可哀想だから逃がそうよ」
「じぁ大きければ可哀想じゃないの?」
「やっぱり食べる」
「えー逃がそー」

哲学的には答えは無数にあり
数学的には答えはたったひとつ
命に答えなんてあるのかな

大人から子どもへ大切なことを伝え
子どもから大人が大切なことを思い出す

帰りがけに
魚々座で行われていた
氷見市地域おこし協力隊の佐座さんの
富山湾で漁獲できる豊富な450種類の
魚クイズワークショップに顔を出した
漁業の魅力の完全に虜になった彼は
敬意を表して敢えて呼ばせていただく
魚馬鹿だ

「50の手習い塾」
高橋 幸代さんの講演会
「自分ができる価値づくり」
宮城県は栗原市で
食は地域を知る近道をテーマに
観光ツーリズムの活動をされている
お盆のお供え物や農作業の小昼
子どものお菓子として食されてきた
ミョウガの葉焼きを体験する
黒蜜の上品な甘さと
胡桃がなんとも香ばしい

食に始まり
食に終わった

TED x Himi
https://m.facebook.com/profile.php?id=1610575219178798

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道具とは人間の使い方で 善にもなれば悪にもなる

2015年7月24日 南砺移住47日目

「地域おこし・都市農村交流情報交換会」
at 富山県民会館

新潟県は十日町市地域おこし協力隊
3年の任期満了後 NPO法人を立ち上げた
多田 朋孔 氏の講演
「地域おこし協力隊制度を上手く使いこなす
持続的な地域づくり」に出席
一年目 二年目 三年目と
どのように地域との交流を深めたかや
具体的な活動内容と心構えを
図や表や数字 言葉で
今の自分の状況や立ち位置を
とても分かりやすく説明していただき
目指すべき未来の道標となった

黄昏時
福光 熱おくり納涼祭
エコビレッジ課のワークショップ
竹で箸作りのスタッフをする
間伐材の竹で普段何気なく使っている箸が
作るとこんなにも大変なのかと体験してもらい
苦労した分 ご飯のありがたみや
美味しく食べてもらおうという試み

小さな子どもに小刀を扱わせるのは
正直 神経を研ぎ澄ますし本当に怖いモノ
ただそこには
自分が怪我をするかもしれないし
他人に怪我をおわせてしまうかもしれない
責任が伴い
道具とは人間の使い方で
善にもなれば悪にもなると
学んでくれれば本望だ

最近 設立した団体
南砺市に暮らすママたちが
安心して子育てを楽しんでほしい
そんな想いから産まれた
様々な情報を提供するポータルサイト
“ ecoto maman ”のポスターが
熱い祭りの大通りを可愛く演出する

子どもを喜ばせる為だけで終わった
南砺での初めての夏祭りは
高い建物を軽く越えた打ち上げ花火が
胸を震わせる程の爆発音と同時に
大輪の花を見事に咲かせ
最後の一瞬まで漂う煌めきの余韻

夢まぼろしの如く
そこかしこで盆踊りが
艶やかに鳴り響く

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昆虫の視点で迷宮の世界を 冒険

2015年7月23日 南砺移住46日目

みんなカラフルなカッパを着て
NEXCOさんのCSR事業で
合掌の森 PROJECTの
荒井さんと由宇さんに誘われ
世界文化遺産 五箇山合掌造りの
茅場の草刈りに行く

前回 初めましてのメンバーが
今回 お久しぶりですとなる

そして南砺市エコビレッジ構想の
桜ヶ池に移築された合掌造り「かず良」の
有効活用の会合でお逢いした
金沢大学の学生も
合掌造りや茅場の勉強をしたい
ということで手伝ってもらう事にした

茅葺き職人歴五十年の
亀清さんにも再会できて
まずは茅葺きを肥料に蒔いた
五箇山ぼべら畑の大きく育った
実の下にクッションを敷く
青々と生い茂った草花に囲まれて
頭をうずめてのぞき込むと
まるで昆虫の視点で迷宮の世界を
冒険している気持ちになる

傾斜の厳しい茅場の草刈りも
慣れてきたのか
あっという間に終わり
かりやすとススキの見分けも
簡単にできるようになる

作業終了後
亀清さんの工房で
合掌造りの貴重な資料を見せてもらい
歴史の生き証人のお話しを聞かせていただいた

茅場の伝統再生復活と
人手不足解決や持続可能な構造
いま考えうる最大限の発想を
金沢大学の学生と一緒に勉強する
先祖代々の素晴らしい茅場は
すでに何ヶ所かあるのだが
倒木や土砂で通行止めになっていたり
ロープウェイが故障して
行く事が不可能な現状
スキー場は茅場に最適という斬新な独創性
しかしながら雪が降り積もる前に
茅をしっかり刈り取ってしまわないと
雪崩が起こりやすいと課題は山積

いつの日か
複雑に絡み合った糸を
少しずつ少しずつ
ほどいてゆけるように

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なにが正しくて なにが間違っているかは わからない

2015年7月22日 南砺移住45日目

繰り返しの毎日
繰り返しの毎日
湧々農場はトマトが一生を終える
植物は動かないようでいて
動物よりもはるかに動いている
とさえ想てくる

昨日まで無かった葉が一枚増え
昨日まで無かったツルが巻き付き
昨日まで無かった花が咲き誇り
昨日まで無かった実が成り
昨日まで生きていた命が朽ちてゆき
土着菌が腐敗と醗酵と紙一重の
人類の叡智を越えた
幾何形の藝術を産み出す

あんなに晴れていた空も
次第に土砂降りの雨となる
そんな夜
大福寺で弓道の見学させていただいた
もちろん稽古の写真撮影は禁止
談笑しながら
道場の雑巾掛けを手伝い終えると
胴着に着替えた男性女性の計五人が
精神を統一して
凛とした空気が漂い
一切の会話が皆無になる
静寂の闇に包まれたかと思えば
降りしきる雨の音が
全ての雑音をかき消す
前方にも横にも後方にも
確実に人は存在する
ひとつひとつに意味がある所作
気が遠くなる程の時間
無言を貫き通し
弓の弦が張り詰め
矢が放たれる
眼を瞑っても感じる人間と人間との
絶妙な距離感 絶妙な間合い 絶妙な呼吸
絶妙な法則 絶妙な原理

なにが正しくて
なにが間違っているかは
わからない

僕には銀河を自転と公転する
輝く太陽系の星々に
想てきてならなかった

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この命なにに燃やそうか

2015年7月21日 南砺移住44日目

利賀村はmoribio 森の暮らし研究所の
代表理事 江尻 美佐子さんに
クロモジ茶や林業について
地域おこし協力隊
麻衣ちゃん いのっちと
お話を伺いにゆく
クロモジは刈り取っても
7年で成長するという事で
自然に群生するクロモジを
7つの場所を順番に収穫していて
生産量を調整しながら
その生態系を守っている
クロモジ茶と山紫陽花の甘茶を
混ぜ合わせたお茶を
ご馳走になったのだけど
喉を突き抜ける清涼感と
ほのかに香る甘みが
新感覚の美味しさだった

そして林業
戦後の焼け野原の復興の為
先人が子どもや孫の世代を考えて
木材として杉の木を植え
70年間 大切に育ててきたが
今や海外の安価な木材に市場を奪われ
間伐の行き届かない人工林が
たくさん残ってしまっているのが現状
杉の木の有効利用
そして伐採した森にまた杉を植えるのか
原生林に戻すのかを真剣に考えておられる
利賀村の辺りでも
自然環境の変化は露骨に表面化し
二酸化炭素の排出量など
ものすごく勉強されていた

そう僕らの暮らしは
ガソリンだったら中東から
パンを食べれば小麦はオーストラリア
お手頃な価格の服は東南アジアと
否応なしに世界と繋がっている
地球の裏側で起こっている天変地異は
僕らの責任なのだ

お腹がぺこぺこになり
またぎの店主の店 髙千代へ
御主人 四郎さんのオススメで
熊鍋雑炊セットを食す
メニューに書かれた言葉

『 生きる物を殺して
商いをするなんて本当は
悪の為ですよね。
でも私達は植物も
動物も生きているものを
食して生きています。
だから私達は
食べる前に手を合わせ
自然の育みに感謝して
「 あなたの命を“ いただきます ” 」
と言ってから
全てを口にするのです。
おいしくいただいて
にこやかに帰って行かれる
お客さまな笑顔が
私の一番の喜びです(店主)』

人は絶食をしてから
たったの3日間で死に絶えるという
『食べる』
僕らは他の生き物の命を奪って
己の血や肉や骨とする事での
あまりにも儚い約束された72時間
それは生きながらえの
命と命の契約

この命なにに燃やそうか
(一社) moribio 森の暮らし研究所
http://moribio.com

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